やきものを美しく仕上げる釉薬選び。楽しい作業ですが、思い通りの色を出すのはやきもの上級者でもなかなか難しいと言われます。「そもそも釉薬って何?」から、「選ぶ時にどんなところに気をつければいいの?」まで、あなたの色選びをお手伝いします。

 

 

釉薬ってなんですか?

やきもので様々な色を出す「うわぐすり」のことです。

色をつけることによる装飾的な意味だけでなく、やきものの強度を保つという実用的なはたらきもあります。

釉薬は焼くことによりガラス質になるため、やきものの表面が焼き固められ、耐久性が増し、吸水性も抑えられるので長持ちします。

また、表面も滑らかになるので、使いやすくなります。

 

 

釉薬って何でできてるの?

主な材料は、石の粉、木灰、藁灰などです。
その他、様々な色を出すため、鉄、銅、コバルトなどの金属を調合します。

やきものを焼く際、燃料の薪の灰が陶器に付着し、土との化学反応から融けてガラス状になった偶然から、釉薬がはじまったと言われています。

 

 

釉薬ってどんな種類があるの?

[1]透明釉・・・・・透明で表面光沢のあるガラス質の釉
[2]マット釉・・・・表面に細かい結晶が存在し、つや消し状態の釉
[3]結晶釉・・・・・表面に大きな結晶が存在する釉
[4]乳濁釉・・・・・表面は光沢があるが、内部に結晶または分相したガラスが存在し、乳濁した状態の釉

 

液体釉薬と粉末釉薬の違いは?

釉薬は、原料と水を粉砕機で微粒子(液体)にして作ります。

液体釉薬はこの液体をそのまま容器に詰めたもので、粉末釉薬は乾燥させたものです。

粉末釉薬は、水で溶いて使用しますが、水の量の調整に注意が必要です。粉末のままなら長期保存でき、欲しい分だけ溶かして使えます。
液体釉薬は、そのまま使用できますが、保存している間に固まりやすいので、使用前には十分に沈殿をほぐしましょう。また濃度の調整に気をつけなければいけません。

 

 

選ぶ時に気をつけることは?

焼成温度などの条件をまず見ましょう。自分が作ろうとしているものの条件と合っていないと使えません。

 

また、粘土との相性や、作る作品の形なども考慮しなければいけません。

流れやすい釉薬は立体的な作品ではなく、平らな作品を選ぶと安心です。(逆に釉流れが雰囲気ともなり面白い場合もあります)。

 

ついきれいな色を買いたくなりますが、作品との相性を考えて選ぶことが重要ですね。

 

 

焼き上がりがどんな色になるかわかりますか?

釉薬は、熱によって化学反応を起こし、色を出すものです。熱や時間など様々な条件が複雑に関係することで、どんな色が出るかは、熟練の職人でも予測が難しい場合もあります。

 

反面、その計算通りにいかない部分が窯出しの楽しみとも言えますが、ある程度の予測はつけておきたいですね。

 

釉薬テストピースの利用

「テストピース」と言い、異なる焼成条件下で釉薬の色合いや風合いなどを、前もって見ることができるようにしたものがあります。インターネット上にもこのテストピースのデータベースがあります。

 

釉薬見本帳の利用

釉薬の色合いを見るための、見本帳が販売されています。

 

 

思ったとおりの色を出すには?

釉薬で期待通りの色を出すには、様々なことに気をつけなければなりません。

 

[1]釉薬の原料は、均一に丁寧に細かくなっているか

[2]釉薬を溶かす濃度

[3]釉掛けの厚さ

[4]使用する粘土との相性

[5]素焼温度

[6]本焼の温度上昇のステップ

[7]練らしの温度

[8]酸化焼成なのか還元焼成なのか

[9]冷ましの温度下降のステップ

これらの様々な工程を経て色が作られます。テストピースや見本帳をみつつ、やはり最後に頼れるのは自分自身の経験です。

試行錯誤を繰り返しつつ、自分の思い通りの色が作れた時の喜びはひとしおです。

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